吃音克服法―克服できない理由

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吃音で悩み、苦しみ、治そうと思っている人が数多くおられます。しかし、吃音を自分一人だけで治すことはなかなか出来るものではありません。それは、吃音者自身が吃音を正しく捉えられないから。

克服できない理由1

吃音を心理面・精神面だけから治そうとしていませんか?

吃音の原因は心因性・模倣(どもり口調をまねる)・感化(どもり口調がうつる)の3つに分けられます。
吃音の原因が心因性のものであっても、それは単に吃音になる「きっかけ」でしかありません。つまり、一次的原因です。
一次的原因を「きっかけ」として2次的原因が形成(構築)されていくのです。
治さなければいけないのは、1次的原因を「きっかけ」として形成(構築)された2次的原因である「発語リズムの不正」なのです。

「発語リズムの不正」を正すことで吃音症状は改善されるのです。

例えば、

タバコの吸い過ぎが肺がんの原因になることがあります。ではタバコを止めれば肺がんは治るのでしょうか。一度出来上がったがん組織はタバコを止めても存在しているのです。肺がんの治療法はがん組織を取り除くことです。

吃音もがんも治療理念は同じなのです。

また、吃音症状のある人にとって、「言いづらい音がある」と思っていることそれ自体精神活動であり、緊張時に吃音症状が出ることが多いことから、精神的、心理的なものとして捉えがちなのです。
吃音を改善しようとしないのなら、吃音に対してどんな考え方、捉え方をしようと構いませんが、間違った捉え方をしていると、生涯、吃音を改善できなくなってしまいます。

心理療法や催眠療法、病院の精神科等に一縷の望みを託し、その門をくぐる人が数多くいますし、吃音を言語障害の一種と考えて、病院の精神科へ行ったり、言語リハビリを行う言語療法士の治療を受ける人もいます。しかし言語療法士が出来るのは、脳卒中などによる構音障害の治療であって、吃音を改善することが出来ません。治療分野が全く違うのです。

ある学者は、「吃音は脳に異常があるから吃音が起こる」と唱えて吃音時の脳波を解析してデータを発表しています。そんな事をどれだけ研究しようが吃音の正しい治療法が導き出せるわけがありません。
いずれも吃音症状を正しく捉えていない証拠であり、一縷の望みを託した人は思ったほどの効果が得られず愕然としてしまい、吃音は治らないもの、治せないものと結論づけてしまい、諦めてしまう人がかなりいます。これはまさに悲劇といっても過言ではありません。

脳について言えば、脳が正常に機能しているからこそ吃るという現象が起こるのです。
さらに言えば、聴覚も正常に働いています。正常に働いていないのは、言葉を声として出す発声器官なのです。

克服できない理由2

言いづらい原因が「言いづらい音」自体にだけあると考えていませんか?

たいていの吃音症状の人は、特定の「言いづらい音」があります。会話時にはいつも「言いづらい音」に過剰とも言えるほどにアンテナを張り、意識を向けています。
出来ることなら「言いづらい音」から始まる単語は使いたくないと考え、同じ意味を持つ他の単語に言い換える技術を身に付けることになります。
しかし、名前などの固有名詞の場合には本当に困ってしまいます。
もしも「言いづらい音」をどうしても言わなければならない状況になったときには、少し小声で、しかもいいかげんな発音で早く言って、誤魔化してしまおうとするのです。
咽喉や唇や舌などの発声器官にも過剰な力がはいり、声が高くなり、語気も弱くなってしまいます。
吃音症状のある人は、「言いづらい音」を言いやすくするにはどうすればいいのかと、常に考え工夫していますが、なかなか良い方法を見出すことが出来ないでいます。
その理由はとても簡単です。
吃音症状があるすべての人が言いづらい原因が、「言いづらい音」そのものだけにあると考えているからです。しかし、言いづらい原因は「言いづらい音」の中だけにあるのではなく、別の処にもあるのです。

「言いづらい音」「苦手な音」に対して、どれだけ発音練習をしても「言い易い音」に変えることは不可能なのです。
外にもあるにもかかわらず、中だけを探しているのですから見つかるわけがありません。
発想の転換をしなければ、吃音を改善することは出来ないのです。

「言いづらい音」を意識することで意識が、発声器官の音を作る部分、つまり咽喉周辺にいってしまい、同時に過剰な力が入ってしまうことにより、自由に音が作りだせないのです。
本当に力を入れなければいけない部分は発声器官の音を出す原動力となる腹筋ということになります。腹筋操作で腹圧を掛けて声を出すのです。また、腹筋に力を入れることで、腹部に意識が行くので咽喉にある意識が開放されます。すなわち、言葉が自由になるのです。

当吃音治療院では、力強い声が自由自在に出せるようになる、単音腹圧発声法のトレーニングおよび、リズミカルで流暢な話し方が出来る文節リズム発語法のトレーニングで吃音を改善します。
どちらも、腹圧の操作法のトレーニングです。声を出すことを意識的に腹圧操作を使って出来ることが、すなわち、吃音を改善することなのです。

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